2050 Standard House

2050 STANDARD HOUSE

SANKENは2050年基準の高性能な家を今からつくっていくという強い覚悟を込め「2050 STANDARD HOUSE」をミッションに掲げ、ハイスタンダードな家づくりに取り組んでいます。

SANKENでは、住まいをまるごと断熱材で包み込むSANKEN独自の外断熱工法をはじめ、国内最高水準の断熱材ネオマフォームを壁・天井にダブルで配置するなど、最高水準で断熱の取り組みを実施しております。

私たちが地元としている加古川・姫路・明石・神戸エリアは、晴天が多く降水量が少ない「瀬戸内式気候」と呼ばれる気候区分に分類されます。
風が吹かない時間が長いため、夏は熱帯夜、冬は過乾燥に悩まされることが多くなります。
そこで三建では20年以上前から断熱の技術に取り組み、この地域にぴったりの技術の研究・研鑽を重ねてきました。

気密測定も全棟で実施。優れた職人技と長年培ったノウハウによって、外気温に影響されにくい室内環境を実現しています。

2050 STANDARD HOUSE PROJECT 日本の住宅の未来を変える

日本でも近年、健康のために住宅の断熱性能を高めることが常識になりつつありますが、まだ十分ではありません。
このプロジェクトは近畿大学副学長建築学部岩前篤教授のもと、日本の新規住宅及び健康市場における社会課題に、産学官民が真摯に向き合い連携することで、AIだけではなしえない「体験×知」の集結を生み出す、未来の住宅への取り組みです。

「今」の視点ではなく2050年=26年後にも通用するスタンダードハウスを目指して、「住宅の断熱性・気密性」「健康」の関係を様々なデータを用いて立証、基準化し、日本人の健康と住宅の未来にむけて具体的な手法・実践へと結びつけていく新プロジェクトです。

SANKENもその主旨や想いに賛同し、全国のメンバーと共に、日本の住宅の未来を変えるべく取り組みをスタートさせています。

海外では常識「室温と健康の関係」

日本の住宅性能は先進国の中でもかなり低いという事実をご存じでしょうか。海外の都市では、冬季における最低室温を設定する規則が存在します。 ニューヨークでは13℃、ドイツでは室温19℃以下は基本的人権を損なうと規定されていますが、日本にその基準はありません。 同様に住宅のUA値(外気に触れる住宅の壁や屋根、窓等の開口部から室内の熱がどのくらい外へ逃げやすいかを数値化したもの)も基準値がありますが、日本に比べて海外はとても高い基準が設定されています。これはなぜでしょうか?

住宅のUA値基準の国際比較

兵庫県「断熱リフォームのすすめ」より抜粋 https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks26/documents/reformsusume.pdf

ひとつには、室内温度が人の健康に大きく影響を与えるという研究結果への姿勢への違いでしょう。
世界保健機構(WHO)が2018年11月に発表した「住宅と健康に関するガイドライン」によれば、居住空間の温度は18℃を下回らないことが推奨されており、この温度を維持できない場合、健康リスクが高まるとされています。

日本の住宅はこの基準を満たしていないものがほとんどです。
2014年〜2018年度、断熱改修前の住宅を調査したデータ※1によると、冬場における居間の在宅中平均室温は16.7℃であり、18℃を満たさない住宅が全体の6割を占めていました。
また寝室の就寝中、平均室温12.6℃、脱衣所の在宅中平均室温12.8℃であり、いずれも18℃未満の住宅が9割を占めているという状況です。

日本の住宅の断熱性能の低さは深刻です。

寒い家が体に良くないのは、想像にかたくありません。
寒暖差によるヒートショックが原因の事故もニュースなどでよく取り上げられています。

イングランド公衆衛生庁によると18℃未満で、血圧上昇・循環器疾患の恐れ、16℃未満で呼吸器系疾患に対する抵抗力の低下※2が報告されています。

高性能でありながら、誰もが手に届く価格の住宅をつくる。
断熱性能を高め、省エネ設計に取り組みランニングコスト(光熱費)を抑え、更に健康リスクを下げられることによる医療・介護費用の削減のバランスをも考えた新高性能住宅。
もはや既に世界に遅れをとっている国の住宅性能基準を満たすだけでは、未来の自分や家族は守れません。
30年、50年と長い視野にたって、健康的にも経済的にもメリットになる高性能な住宅の実現が必要なのです。

(引用データ)

※1)公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネットHPより
「住宅と健康長寿」 伊香賀 俊治 慶應義塾大学教授
https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/kenkochoju-ikigai/jutaku-kenkochoju.html
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネットHPより

※2)「健康に暮らすためのあたたか住まいガイド」 
住まいの温度から考えるあなたの健康 発行:一般財団法人ベターリビング
https://www.mlit.go.jp/common/001500202.pdf

快適な室温が健康とお金に与える影響

1アレルギーや疾病の予防・改善

室内の温熱環境の改善により、全ての疾病において有病割合が大幅に低下することが、明らかになっています。
特に循環器系の疾患や呼吸器系の疾患において顕著な効果が確認されています。

断熱グレードと改善率

2健康寿命が延びる

都道府県別高齢者1万人あたりの心肺停止率
出典:地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(平成26年) 「わが国における入浴中心肺停止状態(CPA)発生の実態」

兵庫県における入浴中の心肺停止発生率は全国ワースト2位。 冬場の低温環境は、血圧の上昇や血液の循環不良を引き起こしやすく、これが心筋梗塞や脳卒中、ヒートショックなどのリスクを高める1つの要因となっています。 一方、断熱性能の向上により室内温度を適切に保つことで、これらのリスクを低減することが可能です。

32℃の違いで422万円の削減

健康を費用で考える(介護)
資料:林侑江、伊香賀俊治、星旦二、安藤真太朗
日本建築学会環境系論文集第81巻第729号(平成28年)「住宅内温熱環境と居住者の介護予防に関するイベントヒストリー分析」

室内の温熱環境の改善は、長期的な視点で見た場合、慢性病のリスクを減らすことにも繋がります。 慶応大学の研究によると、健康を費用で考えた場合、室内温度2℃の違いで、介護期間が4年短縮、422万円の効果があると試算されています。

SANKENの未来の住宅への取り組み

現在、住宅業界は国が定めた建築基準に従っていますが、これはあくまで現在の日本基準。
多くの建築会社はこれらの基準を満たすことに注力しており、その結果、住宅の品質は一定の水準を保っています。
しかし、この基準値は十分なものではありません。

もはや既に世界に遅れをとっている国の住宅性能基準を満たすだけでは、未来の自分や家族は守れません。
30年、50年と長い視野にたって、健康的にも経済的にもメリットになる高性能な住宅の実現が必要なのです。

家を建築するとき、今の基準で建てられる方がほとんどです。
しかし建てたときは良くても、30年後、40年後、50年後には古びた住宅になってしまいます。
そのため我々は2050年基準の住宅を、2024年の今から提供していきたい。
2050年にも通用する性能と日本人の健康の維持向上と日本の住宅をもっと高性能に。
SANKENはこれからも、常に挑戦を続けます。

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