電気代高騰時代の「省エネ住宅」とは?これからの家づくりに欠かせない“BELS”の話
「電気代が高くなったなあ…」そんな声をよく耳にするようになりました。
光熱費が家計を圧迫する今、これからの家づくりで注目したいのが“省エネ性能”。中でも、「BELS(ベルス)」という評価制度をご存じでしょうか?
今回は、住宅の省エネ性能を客観的に評価する「BELS」と、これからの家づくりにどう活かせるのかをご紹介します。

目次
そもそも「BELS」ってなに?
BELSとは、「建築物省エネルギー性能表示制度」の略で、住宅がどれだけ“省エネ”なのかを5段階で評価する制度です。いわば家の“通信簿”のようなもの。
この評価は「一次エネルギー消費量」を基に計算され、設計した住宅が基準値と比べてどれだけエネルギーを削減できているかを数値で見える化します。

注目の指標「BEI(Building Energy Index)」とは?
BELSの評価に欠かせないのが「BEI(ビルディング・エネルギー・インデックス)」という数値。
これは、設計した住宅の一次エネルギー消費量を、国が定めた基準の消費量で割った数値で、数値が小さいほど省エネ性能が高い家ということになります。
例えば、基準が100に対して、設計値が80だった場合、BEIは0.8。つまり、20%の省エネを実現しているということになります。

断熱性能だけじゃ不十分?本当の省エネは“見えない部分”にあり
最近では「UA値」など断熱性能ばかりが注目されがちですが、実は“本当の省エネ”には「一次エネルギー消費量」が深く関わっています。
暖房・冷房・照明・給湯・換気など、暮らしの中で使用するあらゆるエネルギーを数値化し、全体でどれだけエネルギーを使うかを考える必要があります。
つまり、「断熱」だけでなく「設備の使い方」「エネルギーの使われ方」まで含めた設計が重要なんですね。
ZEHやLCCMとの関係も
最近よく耳にする「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」や「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス住宅)」も、BELSと深く関係しています。
これらは、一次エネルギーの消費量を減らすだけでなく、太陽光発電などによって自らエネルギーを生み出し、“エネルギー収支ゼロ”や“マイナス”を目指す住宅のこと。
こうした高性能住宅にするには、まず「今の家がどれだけエネルギーを使うか」を正しく把握することが不可欠で、それを評価するのがBELSなのです。
まとめ|これからの家づくりに「BELS」は必須!
光熱費が高騰するこれからの時代に、BELSの取得は「コストを抑えて快適に暮らす家づくり」の第一歩。
「断熱性能」だけでなく「設備」や「暮らし方」まで含めた設計を行い、トータルでエネルギーを抑えることが、真の省エネ住宅につながります。
これから家を建てる方、リフォームを検討中の方は、「我が家のBELSはどれくらい?」と、一度確認してみてはいかがでしょうか?
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