SANKEN ARCHITECTS laboratory住宅にまつわる研究レポートとコラム

【注文住宅の断熱工法】足元の断熱が体温調節に大きな影響を与える!!これを知らずに家を建てると後悔します。

date_range2024-11-16
text_snippet

家づくりで快適さを求めるなら、断熱は重要な要素です。しかし「基礎断熱」と「床断熱」の違いは何か、どちらが良いのか迷うことも多いでしょう。ここでは両者の特徴を比較しながら、選び方のポイントを解説します。

基礎断熱と床断熱の構造的な違い

まず、基礎断熱は床下の基礎部分全体に断熱材を施し、冷気や湿気をシャットアウトします。土台の周囲も密閉されるため、外気が入りにくく、冬場も温度が一定に保たれやすいです。一方で、床断熱は床の構造に断熱材を入れ、床下からの冷気を防ぐものです。ただし、床下の通気が必要であり、冷たい外気が常に床下を通るため、基礎断熱と比べると冬場の温度管理が難しくなります。

快適さの比較:基礎断熱の優位性

基礎断熱の一番の利点は、温度を一定に保ちやすいことです。床下空間の温度が安定していると、冬場に床が冷たく感じにくくなり、足元からの寒さが軽減されます。また、温度が一定であるため、暖房効率も向上し、エネルギー消費の面でも有利です。これに対し、床断熱は断熱材の厚さを調整することである程度の効果は期待できますが、床下の温度は外気に依存しやすく、寒さが伝わりやすい傾向があります。

メンテナンス性と耐久性

基礎断熱は施工の手間がかかりますが、その分、家の耐久性や快適性の向上に大きく寄与します。一方で、床断熱は施工が比較的容易で工期も短縮されますが、断熱性能は基礎断熱に劣り、家の長期的な快適性を維持するには工夫が必要です。

夏場の快適性と湿気対策

夏場についても、基礎断熱は外気が入りにくいため、湿気による影響を受けにくく、カビや劣化のリスクが抑えられます。逆に床断熱は通気が行われるため、湿気を逃がす面では有利ですが、その分、温度や湿度が変化しやすいデメリットもあります。

結論:どちらを選ぶべきか

結論として、快適で耐久性のある家を求めるなら、基礎断熱が理想的な選択肢と言えます。施工の手間がかかる分、快適性や家の寿命に大きく貢献します。また、断熱材の種類や設置場所は一度決めると後から変更が難しいため、慎重に検討することが大切です。快適な家づくりのために、時間をかけて断熱について理解を深め、最適な選択をしましょう。

お家に関するお悩み事、ご意見など以下よりお問い合わせください。お気軽に!

arrow_upward