2024年1月14日(日)にアクリエ姫路にて開催した『播州のくらしと文化EXPO』。
株式会社三建の代表取締役社長 川口雅己と取締役副社長 中澤博明が登壇し、次世代の住
宅性能についてトークセッションを行いました。
SANKEN ARCHITECTSとして新たなステージへ
創業46周年を迎える株式会社三建は、播州の地で次世代のハイクオリティな住宅を提供す
るため「SANKEN ARCHITECTS」としてリブランディングを実施。トークセッションの冒
頭では社長の川口が年始の能登半島地震に触れながら、住宅供給会社は生活必需産業であ
り、地域のインフラとして会社を永続させなければならないと強調。その後、新ブランド
のローンチムービーをご覧いただき、新しいミッション「2050 STANDARD HOUSE」に
込めた想いについて語りました。
川口 「これまで播州の地に約5000棟の住宅を供給してきました。今年47年目を迎えるに
あたって、世の中の変化、お客様のニーズの変化に対応するためにリブランディングをさ
せていただきました。2050 STANDARD HOUSEというのは、2050年基準の高性能な住宅
を今から取り入れて販売していくという決心でございます」
川口からは、新たなステージへ向かうために必要なキーワードとして3つの「KEN」もご
紹介。プロフェッショナル集団として、住宅業界をリードしていく決意を表明しました。
川口 「お客様・パートナー企業様・我が社の社員の三位一体で家を建てるというのは、三
建という社名ができた頃からの想いです。それに加えて自分を磨き自己研鑽すること、高
性能な住宅で市場をリードしていくという意味も込めています」
2050 STANDARD HOUSEが追い求めるもの
そして副社長 中澤からは「2050 STANDARD HOUSE」の耐震性能や断熱性能について解
説。住宅業界が「国が定めた基準を後追いするだけ」になっている現状について触れ、未
来を見据えた品質を提供していく意義を強調しました。
中澤「家を建築されるとき、今の基準で建てられる方がほとんどです。しかし建てたとき
は良くても、30年後、40年後、50年後には古びた住宅になってしまいます。そのため
我々は2050年基準の住宅を、2024年の今から提供していきたいと考えております」
耐震等級3を超える住宅を、播州のみなさまに届ける
現在の日本において、耐震性能の判断基準として広く使われているのが「住宅の品質確保
の促進等に関する法律(品確法)」における、耐震等級1・2・3という3段階の等級で
す。
建築基準法レベルの最低限の水準を満たすのが耐震等級1。その1.5倍以上の強さをもつの
が耐震等級3で、現状では最高ランクとなっています。
これに関して中澤は「耐震等級3を謳っている会社が増えていますが、それだけでは不十
分なケースもある」と言及。耐震等級3にとどまらず、さらに高い水準を求めていく必要
性があると語りました。
中澤「建築基準法の1.5倍の強さで建てたとしても、建物は30年、40年と経てば劣化して
いきます。すると1.1倍とか1.2倍、もしくは1倍になっている……なんてこともあるかも
しれません。そのため基準法の1.7〜1.8倍くらいで建てる、力が分散する工法を採用する
など、余裕をもった設計が必要です」
断熱性能の高い住宅で、家族の健康を守る
その後、トークセッションのテーマは住宅の断熱性能へ。日本ではWHOによる「最低でも
冬場おおむね18℃を下回らない」という基準すら満たしていない住宅が全体の6割を占め
ていることに触れ、今後の三建では「現状の最高ランクである断熱等級7は当然クリアし
ながら、最先端の取り組みをしていく」と語りました。
また断熱性能を上げることで光熱費が安くなるだけでなく、健康的メリットも大きいと紹
介。住まい手の健康を守れる家づくりをしていきたいという話で、トークセッションを締
めくくりました。
中澤「家族を守るための家づくり。そこには震災から守る、雨風から守る、精神的に安ら
げる場所をつくる……さまざまな想いがあると思います。これからの時代はそこにプラス
して『家族の健康を守るために家を建てるんだ』と思ってもらえるような家を建てて参り
ます」
新ブランドの向かう道を示す「2050 STANDARD HOUSE」。住宅性能、デザイン、イン
テリアコーディネート……三建ではさまざまな面から時代を先取りした家づくりに取り組
んでいく。そんな強い覚悟を示すトークセッションとなりました。