SANKEN ARCHITECTS laboratory住宅にまつわる研究レポートとコラム

書斎を作ると後悔する?書斎を設計する際のポイントと注意点

date_range2024-10-21
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書斎を作る際には、スペースや機能性に関して多くの方が後悔しないように考えるべき点があります。以下に、書斎を作る際のポイントや注意点についてまとめました。

1. 書斎のタイプ

書斎には大きく分けて2つのタイプがあります。

  • 完全な個室タイプ:寝室の隣や2階の一部など、独立したスペースとして設けられた書斎。
  • 共有スペースに設ける書斎コーナー:リビングや寝室の一角にカウンターを設置し、そこを作業スペースとして使う形式。

多くの人が憧れるのは、独立した個室タイプの書斎です。しかし、近年のリモートワークの増加に伴い、完全な個室が必要だと感じる人が増えている一方で、スペースや費用の関係から書斎を取り入れない選択肢も検討されています。

2. 書斎の用途を明確にする

書斎を作る際には、その用途をしっかりと明確にすることが重要です。特に、以下のような点を考慮する必要があります。

  • 仕事用か趣味用か:リモートワークを主に行うために書斎が必要なのか、それとも趣味やコレクションを楽しむための空間なのか。
  • 家族との時間:書斎が独立した空間である場合、家族とのコミュニケーションが減る可能性があります。そのため、家族との時間をどうバランスさせるかを考えることも重要です。

3. 必要性の確認

書斎を作るかどうかは、必要性に応じて慎重に判断する必要があります。「絶対に必要」と感じる人は、家の間取りを調整してでも書斎を取り入れるべきですが、「あったら嬉しい」程度であれば、他のスペースを優先する方が後悔しないかもしれません。

4. スペースと費用のバランス

書斎を設ける場合、リビングや共用スペースの広さが犠牲になることがあります。限られたスペースで書斎を作る場合は、他の部屋の広さとのバランスをしっかり考えることが大切です。また、書斎を設けることで予算が増える場合、どの部分を削減して書斎スペースを確保するかの工夫も必要です。

5. 使わなくなった場合のリスク

将来的に書斎を使用しなくなる可能性も考慮することが重要です。例えば、子どもが成長したり、ライフスタイルが変わったりしたときに、書斎が不要になってしまう場合、その空間が物置となるリスクもあります。将来を見据えた柔軟な間取りの工夫が求められます。

6. 後悔しないための注意点

  • 絶対に必要かどうかを明確にする:書斎が「絶対に必要」な場合は、スペースや費用を考慮してでも取り入れるべきです。しかし、「あったらいいな」という程度であれば、他の優先すべき部分に影響を与えないか慎重に判断しましょう。
  • 家族とのコミュニケーションを意識する:書斎を作ることで家族との会話や時間が減らないよう、リビングや共有スペースの活用も考慮しましょう。
  • 将来の利用を考える:今は必要でも将来どうなるかを見据え、フレキシブルな空間設計が大切です。

書斎は憧れの空間ですが、実際に設ける際には多くの要素をバランスよく考える必要があります。後悔しないためには、自分にとって本当に必要かどうかをしっかりと確認し、家族との生活や将来の利用方法を見据えた設計が重要です。

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